【納涼うちわ】奥山加奈子先生インタビュー

2016.06.07



今年の納涼うちわの絵柄を描いていただいた、奥山加奈子先生に製作の裏話など貴重なお話をうかがいました。

― 画家を目指したきっかけというのはありましたか?
奥 山小学校6年生の時、ゴッホ展を観に行ったのがきっかけです。
学校の創立記念日に台風が来たので、行くなら今と母が連れて行ってくれました。
まるで貸し切りのように空いている会場で、昨日描き終えたばかりのような生きている美しい絵に見惚れ、ゆっくりと好きなだけ眺められた状況も大きいです。
それ以来ゴッホが大好きになり、ゴッホのような絵を描きたいとその時に買ってもらったカタログでデッサンの模写をしたり、ゴッホが好きな浮世絵や作家にも興味を持つようになりました。あと、親戚の叔父が油絵画家だったことにも影響を受けていると思います。

― そうなんですね。普段はどのような活動をされていらっしゃるんですか?
奥 山個展、グループ展で活動しています。
作品は和紙の他にも絹に描くことも多いです。
植物を中心に描いており、中でも実家の庭にある私と同じ年の利休梅には思い入れがあり、2階のベランダから剪定ができるくらい大きく立派な樹になっています。
白くさわやかな花は今後も描き続けていく花の一つです。大作を描きながら小品を描くといったペースになります。


「夢一輪」

― 今回、絵柄を書き下ろすお話があった時はどんなお気持ちでしたか?
奥 山うちわのお仕事をいただいた時はただただありがたく、その分自分の作家としての責任を感じました。
たくさんの方に手に取っていただけることがとてもうれしくて、気の引き締まる思いと感謝の気持ちでいっぱいです。

― 絵柄の構想を教えてください。
奥 山一人でも多くの方に愛されるうちわにしたいと考え、夏を代表する花である朝顔とひまわりの2種類描き、今回朝顔を採用していただきました。
普段描いているのは壁に掛ける絵で、うちわは人が手にもって使うものですし、普段描きなれない丸い形と大きさも特別で制約がある中を描きました。
最初から最後まで構図に苦労しました。

― お持ちいただいた絵柄は、どちらも魅力的で選定するのに大変迷いました。
描きおろす際に意識した点や苦労した点はありましたか?

奥 山鎌倉納涼うちわは今年が40回目の年ですが、昨年は琳派400年記念の年でしたのでその辺りを意識して制作しました。
琳派の絵画、工芸、書などの総合性と、改めてデザインの豊かさ、四季折々の自然への敬意、愛情を感じました。
中でも私は江戸後期に活躍した酒井抱一の作品が好きです。
古典を意識しつつも、うちわですから軽やかに白ベースの背景にしました。

― うちわといえば夏!奥山先生の夏の思い出についてお聞かせください。
奥 山今も好きですが、小さな頃はとにかく花火が大好きで、当時お気に入りのひまわりの浴衣を着て出掛けました。
降ってくるような空全面を被うしだれ花火が今も目に焼き付いています。


鎌倉花火大会

― 鎌倉に対する思い、鎌倉で一番好きな場所おすすめコースがあれば教えてください。
奥 山鎌倉の町並み、古民家など好きで昔から憧れていました。古都ならではの赴きある樹も多いですが特に鶴岡八幡宮の若宮社殿横のビャクシンが好きで通ってスケッチしました。

― 最後に、お客様へのメッセージをお願いいたします。
奥 山今年の夏、うちわを使ってくださる皆様に一輪の夢が咲きますように願いをこめて描きました。本当にありがとうございます。

― ありがとうございました。
奥山 加奈子先生
◆プロフィールはこちらから
◆ホームページはこちら:http://byoubyouten.com/member/k_okuyama.shtml

 


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